KMC画報 2003年11月2・3日合併特大号

  
 たった1日…では終わらせたくない?
珊 瑚 祭


さて、11/3は珊瑚模型店とモデルワーゲン共催の『珊瑚祭』。往年の珊瑚主催の『軽便祭』や『古典祭』のリバイバル的な意味合いもあって、開催の知らせに郷愁を呼び起こされた方も少なくないかも知れません。
KMCのメンバーにとっては、11/2の運転会に引き続いて…のためハードではありますが、これまた作品のお披露目にはまたとない舞台です。会場は珊瑚の近く、軽便祭を知る人々が「とにかく狭い!」と口を揃えて仰る“方南共同ホール”。さて、フタを開けてみれば…
しつこいようですがまた準備風景です

サンプラザを辞し、一旦カルタゴに集合。しかし酒歩さんは休む間もなく工作を開始…じつは珊瑚祭では、会場の関係で逆コーナーのモジュールがどうしても必要になるため、完成はできないけど列車は走らせられるように、と酒歩さんが急遽木曽の有名な情景に着手したのだった!果たして間に合うか?

他のメンバーは中野界隈で夕飯を済ませたのち,各自のクルマで続々とモジュールを方南共同ホールへ移動する。方南ではすでに珊瑚側のスタッフの皆さんが準備中。われわれも設営を開始するが、配置もさることながら机は高さがまちまち・数量もギリギリで大苦戦!
ひととおりの設置を完了したのは午前1時過ぎのことでした…(~~;)


午前10時、いよいよ開場!

  

一夜が明けて、スタッフはまた8時集合で最終調整。そして10時開場…そのときの写真はみごと撮り損ねてしまったのですが、いやはやすごいお客様の数、そして熱気にタジタジ。この日取材に見えていたTMSのスタッフの方も、混んだ会場で撮影に苦労されていました。

 

 


いっぽう、KMCのモジュールは、会場が狭い関係もあって、上の写真の小鹿ヤードなど一部は静態展示のかたちをとりました。
そのかわり、アララギさんの作業軌道で自動往復装置による運転を行ったり、その他のモジュールも車輛を目一杯並べてお客様に楽しんでいただきました。

左:アララギさんのパイクでは特殊軽量機が自動往復運転中/右:アレレ?土場が上松から千頭に変身?!

左:よく見ると、さっそくMW新製品の酒井F1(5tボギー)の姿が…/右:前の晩に酒歩さんが作っていたのは、下黒沢の鉄橋を模したモジュール。900×900mmの変則逆コーナーです。今後の進捗に期待!です。


実車同様の、運材積車20組運転を再現!さすがにC4重連仕業となりましたが…


モジュールの廻りを走るは…久保田富弘さんの蒸機列車!

KMCモジュールの周囲には、16番の複線エンドレスが敷かれ、機芸社刊『蒸機を作る』で有名な久保田富弘さんの作品がほとんど休むことなく走りつづけていました。C54先頭の木造ボギー客レに、D50(9900)率いる数十輛に及ぶ長大な貨物…往年の名作である蒸機の出来もさることながら、客貨車一輛一輛に到るまで等しく手間をかけていらっしゃるのに思わず見入ってしまいました。走りも静粛にしてパワフルですばらしい!われわれはといえば、(ナローで条件がキビシイとはいえ)脱線・停止がちょくちょくでしたから…見習わなきゃイカンですね(^^;



ほかにも出し物いろいろ

会場では、モデルワーゲンの直売ブース、さまざまなモデラーによる“25分発表会”、橋口利文さんの自家製プログラムを駆使したDCCデモ運転、9mmから三線式0番に到るまで!という持ち込み運転用エンドレス、と多彩な出し物が。
いっぽう珊瑚のお店の方では作品展も開催。蒸機を中心にさまざまな車輛作品がガラスケースを飾っていました。


忘れちゃいけない、助六5tコンテスト!

しかしKMC的に絶対ハズせないのは、何といっても『助六の酒井5tコンテスト』!応募総数はなんと31名49点、それを聞きし某誌編集長が「まったく驚愕だよなー!」とのたもうたのはまあいいとして(^^;多彩な作品群は林鉄好き・小型内燃機好きにはたまらない内容だったのではないでしょうか。そのうちモデルワーゲンのサイトで詳しい紹介がアップされると思いますが、ここでは会場で捉えた入選作(KMCメンバーからも3作入選を果たしました)をご覧いただきましょう。*写真にカーソルを乗せると解説が出ます。

特選: 山下貴之 長野局(王滝)No.97 一等賞: 高塚慎司 秋田局(早口)5t

二等賞: くりしま牧場 長野局No.116(デビュー当時)  三等賞:小鹿酒歩 長野局No.63(福沢桃介記念館保存機) またの名をモモスケ号(^^;

審査員特別賞: 山下貴之 長野局“謎の酒井”5t モデルワーゲン特別賞: 神戸手前 東京局(千頭)5t

特別賞: まーくん 長野局No.60 ただし未完 でもチェン駆動だ!(@o@;)
 

西さんの名作も見参!

 

そして、今回審査員を務められた、『木曽谷の森林鉄道』の著者・西 裕之さんの往年の名作も展示されました。
左はNEKO刊・「ナローゲージモデル&ジオラマ」の誌面を飾ったことで知られる酒井5t、右はおそらくメディア未発表(のはず)のホイットコム。ともに今を去ること20年以上前のフルスクラッチ作品で、その細密ぶりに加え、メルクリン・ミニクラブ用モーターを搭載しちゃんと自走する、というスペックは、当時としてはまさに驚愕の対象だったことと思います。
不肖画報担当も、「ナローゲージモデル&ジオラマ」を貪り読んでいた中坊時代を懐かしく思い出した次第でありました(*^-^*)。

KMCメンバーのその他の出品作はこちらでご覧いただけます。


そして大団円


一日中熱気に包まれた珊瑚祭も、いよいよお開き。
夕方6時、無事閉場後、スタッフ全員で三三七拍子で〆とあいなりました。
“たった一日の…”というキャッチフレーズではありますが、またの再来を願わずにはいられない“祭”でした。

さて、木曾モジュール倶楽部は、もう次なるイベントに向けて動きはじめています。
春の足音を聞く頃にはまたお知らせできるかと思いますので、是非ともご期待下さい!

 <写真撮影:神戸手前/諜邪丸>

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